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力士 ◆RiKiCQzWKY @力士庶Oφ ★:2008/02/04(月) 00:55:35 ID:???
★なぜアジアハンドボール連盟はあれだけ強気に出られるのか
■再予選騒動で浮かびあがった、「国際競技団体」の実態
疑惑の「中東の笛」に端を発したハンドボールのオリンピック・アジア予選再試合、日本対韓国戦は男女とも
韓国の勝利で幕を閉じた。
残念な結果に終わったとはいえ収穫もあった。一連の騒動のおかげで競技に対する注目度は急上昇。NHK・
BSで試合が生中継されたばかりか民放各局のスポーツニュースも結果をトップで報道した。ハンドボールが
これほど注目を集めたことはなく、日本ハンドボール界としては競技の魅力をアピールする絶好の機会を得た。
一躍知名度が上がった日本ハンドボール界だが、再予選の実施に伴い、最予選を管理した国際ハンドボール
連盟(IHF)に対し、「協賛金」と「放映権収入」の約7割を支払わなければいけないという誤算も生じている。
開催費も予想以上に膨らんだといわれ、結果的に再予選は赤字になる可能性もあるという。オリンピックへの
切符を逃した上に、赤字というダブルパンチを受けた格好だ。
■なぜアジアハンドボール連盟は強気に出られるのか?
日本ハンドボール界の受難はこれだけではない。昨年9月のアジア予選を無効にされたアジアハンドボール
連盟(AHF)の反撃が止まらないのだ。再予選に参加した日本と韓国を資格停止処分とするとともに、予選の
やり直しを決定した国際ハンドボール連盟(IHF)をスポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴する動きを見せている。
また、AHFのシェイク・アーマド会長はアジアオリンピック評議会(OCA)の会長も兼務しており、2016年
オリンピックの東京招致活動に対する抵抗勢力になるのは確実。しかもこの人物は政治力を持つクウェートの
王族だ。スポーツ以外でも中東―日韓間の摩擦の種をまくことだって考えられる。やっかいな騒動に巻き込まれた
ともいえるのだ。
ところで今回の騒動で多くの人が疑問に思ったのは、「なぜAHFがここまで強気に出られるのか」ということだろう。
世界のハンドボールを統括するのは国際ハンドボール連盟(IHF)だ。アジア地区の統括組織であるAHFはその
傘下にあり、不満があったとしてもIHFの決定には従うのが筋である。にもかかわらずタテついた。苦労知らずの
王族のわがままと片づけることもできるが、強気になれる理由があるはずなのだ。
それを推理するには競技団体の存在理由と構造を知っておく必要がある。
■国際競技団体とは?その存在理由と構造
国際的に普及している競技には、それを統括する国際競技団体がある。統一したルール作りや世界選手権などの
大会の主催・運営を行い競技の世界的普及に努める組織だ。その傘下には大陸内を統括する競技団体があり、
各国の競技団体がある。各国の競技団体は国内選手の登録や大会運営などを行う。頂点には国際競技団体、
裾野には初心者を含めた世界中の競技者がいる。こうした巨大なピラミッドが競技ごとに形成されているのである。
■再予選騒動で浮かびあがった、「国際競技団体」の実態
こうした国際競技団体はIF(International Federations)と呼ばれている。国際オリンピック委員会(IOC)が認めて
いるのもIFを持つ競技で、この中からオリンピック競技が選ばれる。
IFの運営資金は主催する大会の興行収入やスポンサー料、傘下の団体からの寄付などで賄われている。
オリンピック競技の場合はこれにIOCから放映権料の分配金が加わる。
IFの財政状況はさまざまだ。最もポピュラーな競技・サッカーを統括し、ばく大な興行収入や放映権料が得られる
ワールドカップを主催する国際サッカー連盟(FIFA)は運営資金も潤沢。オリンピックでは欠かせない陸上競技を
統括する国際陸上競技連盟(LAAF)や競泳の国際水泳連盟(FINA)も財政にはゆとりがある。だが、マイナー
競技の多くは資金集めに苦労しているという。IFの会長や理事には競技者OBだけでなく財界人などがなることが
あるが、それは財力やマネジメント能力をあてにしているからだ。(つづく)
(ダイヤモンド・オンライン 2008年02月04日 相沢光一(スポーツライター))
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